2025年12月23日

当帰四逆加呉茱萸生姜湯のお話
こんにちは、小林内科医院です。
いきなり寒くなりましたね。
冷え症の方にとっては、つらい時期になりました。
最近、「手足の先がとにかく冷たい」「指先が白くなる」「足先が氷のように冷える」といったご相談が増えています。
暖房をつけても、厚着をしても、指先や足先だけがなかなか温まらない——そんな冷えに悩まされていませんか?
手足の先が冷えるタイプの冷え症
漢方では、このような冷えを
**「四肢末端の冷え」**と考えます。
体全体が冷えているわけではないのに、
指先・足先だけが冷たい
冬になるとしもやけができやすい
手指の色が白くなったり、紫っぽくなる
冷えると痛みやしびれが出る
といった症状が目立つのが特徴です。
これは、体を巡る血(けつ)の流れが末端まで届きにくくなっている状態と考えられます。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯とは?
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、
手足の先の冷えを目標に使う代表的な漢方薬です。
凍傷(しもやけ)や、レイノー症状のような冷えに対して、
第一選択として使われることも多い処方です。
「名前が長くて難しそう…」と思われるかもしれませんが、
働きはとても理にかなっています。
この漢方の考え方
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、
末端の血管を広げて
血流を改善し
体の内側からじんわり温める
という漢方です。
構成されている生薬の中で、
当帰:血を補い、血流を良くする
桂皮・細辛:末端の血管を広げ、冷えを改善する
呉茱萸・生姜:体の内側、とくにお腹を温める
といった役割があります。
「手足だけでなく、お腹の冷えもある」
そんな方に合いやすい処方です。
こんな方に向いています
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、次のような方に向いています。
手足の先が特につらく冷える
冬になるとしもやけができやすい
冷えると手指の色が変わる
腰痛や頭痛を冷えと一緒に感じる
むくみやすく、月経痛を伴うことがある(女性に多い)
体力が極端に落ちているというより、
**「巡りが悪くなっている冷え」**が目立つ方に使います。
味の話も、実は大事です
この漢方薬は、
エキス剤の中でも特に名前が長いことで有名ですが、
実は「とても苦い漢方薬」としても知られています。
ただ、患者さんからは、
「思ったほど苦くない」
「苦いけど、嫌な味ではない」
と言われることも多いです。
漢方では、味も大切な情報のひとつ。
飲みにくさが強い場合は、調整を工夫することもできますので、遠慮なくご相談ください。
冷えは「体質だから仕方ない」と思わずに
手足の冷えは、
「昔からだから」「体質だから」と我慢されている方が多い症状です。
でも、漢方の視点で見ると、
整えてあげる余地がある冷えであることも少なくありません。
漢方は冷えが得意分野です。冷えに困っている方はぜひ相談してください。小林内科医院でした。