倦怠感とは、体がだるく重く感じ、疲れが取れない状態が長く続く症状を指します。朝起きてもすっきりせず、仕事や家事、日常生活に支障を感じる方も多いでしょう。単なる過労や睡眠不足で起こることもありますが、長引く倦怠感は、体のバランスが崩れているサインであることも少なくありません。特に、漢方内科では、倦怠感を単なる症状として扱うのではなく、体質や気血水のバランスの乱れ、未病の状態として診断し、根本的な改善を目指します。
日常生活における倦怠感の原因は多岐にわたります。精神的ストレス、生活習慣の乱れ、栄養不足、過労などが代表例です。しかし、漢方ではそれだけでなく、体内の「気(エネルギー)」「血(栄養と巡り)」「水(代謝と循環)」のバランスが乱れていることが倦怠感の背景にあると考えます。例えば、気が不足して体力が低下する「気虚」、血が不足して体の隅々まで栄養や酸素が届かない「血虚」、体の陽気が不足して冷えやだるさが続く「陽虚」など、体質ごとに原因が異なります。
倦怠感
