天気が悪いと頭が痛い…|新百合ヶ丘の内科・消化器内科・漢方内科|小林内科医院|土日診療

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天気が悪いと頭が痛い…

天気が悪いと頭が痛い…|新百合ヶ丘の内科・消化器内科・漢方内科|小林内科医院|土日診療

2026年5月23日

〜頭痛と漢方のお話〜

こんにちは、小林内科医院です。

最近、朝晩の寒暖差が激しく、体調が悪い方が目立ちます。暑くなったと思ったら、いきなり寒くなって、身体が追いついてこない方も沢山いらっしゃると思います。

「雨の前になると頭が重い」
「低気圧の日は朝からだるい」

そんな相談が本当に増えています。

特に梅雨や季節の変わり目は、頭痛やめまいの患者さんがかなり多くなります。

実際、天気と頭痛には深い関係があります。

西洋医学では、

・片頭痛
・緊張型頭痛

など病名で分類して考えます。

一方、漢方では、

・水がたまっているのか
・気が上にのぼっているのか
・冷えているのか
・熱がこもっているのか
・血流が悪いのか
・胃腸が弱っているのか

といった、

「身体全体のバランス」

をみながら考えていきます。

今日は、天気と頭痛、そして漢方について、できるだけわかりやすくお話したいと思います。

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頭痛は「頭だけ」の病気ではない

もちろん、

・くも膜下出血
・髄膜炎
・脳梗塞
・脳腫瘍

など、危険な頭痛は見逃してはいけません。

特に、

・突然の激痛
・手足の麻痺
・呂律が回らない
・高熱
・意識障害

などがある場合は、すぐに病院受診が必要です。

ただ、実際の外来では、

「検査では異常ないけど、つらい頭痛」

が圧倒的に多いのです。

そして漢方は、こうした

「なんとなく不調」

をとても得意にしています。

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なぜ天気が悪いと頭痛が起きるの?

低気圧が来ると、

・自律神経が乱れる
・血管が広がる
・身体に水がたまりやすくなる

などが起きます。

漢方では、この状態を

「水毒(すいどく)」

と考えます。

つまり、

「身体の中の水の巡りが悪い状態」

です。

雨の日に、

・むくむ
・身体が重い
・だるい

という方がいますよね。

頭も同じで、

「余分な水」

の影響を受けるのです。

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漢方では「気・血・水」を考える

漢方では身体を、

・気(エネルギー)
・血(血流や栄養)
・水(体液)

の3つで考えます。

頭痛では特に、

・水がたまっている
・血流が悪い
・気が上にのぼっている
・冷えている

などを考えながら治療します。

つまり、

「頭痛だからこの薬」

ではなく、

「なぜその頭痛が起きているか」

を考えるのです。

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五苓散

〜天気痛の代表的な漢方〜

天気頭痛で最も有名なのが五苓散です。

特に、

・雨の日に悪化
・台風前につらい
・頭が重い
・めまい
・むくみ
・二日酔いしやすい

などの方によく使います。

“ズキズキ”というより、

「頭に水が入った感じ」
「重だるい感じ」

の頭痛ですね。

五苓散の生薬

五苓散は、

・沢瀉(たくしゃ)
・猪苓(ちょれい)
・茯苓(ぶくりょう)
・白朮(びゃくじゅつ)
・桂皮(けいひ)

でできています。

沢瀉や猪苓は、余分な水を尿として出す生薬。

茯苓は水を整えながら、気持ちを落ち着かせる作用もあります。

白朮は胃腸を元気にし、

「水がたまりにくい身体」

を作ります。

桂皮は身体を温め、巡りを良くします。

つまり五苓散は、

「水を抜くだけ」

ではなく、

「胃腸・水分代謝・自律神経」

をまとめて整える漢方なのです。

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桂枝人参湯

〜お腹は冷えているのに、頭はのぼせるタイプ〜

頭痛の患者さんには、

・胃腸が弱い
・下痢しやすい
・疲れやすい
・冷えやすい

という方もかなり多いです。

そんな時によく使うのが桂枝人参湯。

特に、

・頭重感
・のぼせ
・動悸
・胃もたれ
・下痢
・疲労感

などを伴う方に合います。

特徴は、

「お腹は冷えているのに、頭は熱い」

というアンバランス。

自律神経が乱れている方にも多いタイプです。

桂枝人参湯の生薬

桂枝人参湯は、

・桂枝
・芍薬
・甘草
・白朮
・乾姜
・人参

で構成されています。

人参は胃腸を元気にし、疲れや倦怠感を改善します。

乾姜は身体の深い部分を温め、冷えたお腹を立て直します。

白朮は胃腸を補いながら、水分代謝を改善。

桂枝は巡りを良くし、のぼせや頭重感を整えます。

つまり桂枝人参湯は、

「弱った胃腸を温めながら、上にのぼった気を整える」

漢方なのです。

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呉茱萸湯

〜偏頭痛と吐き気の漢方〜

片頭痛タイプでよく使うのが呉茱萸湯です。

特に、

・ズキズキする
・吐き気がある
・生理前に悪化
・空腹で悪化
・手足が冷える

という方によく合います。

「偏頭痛の漢方」

として非常によく使われます。

呉茱萸湯の生薬

構成生薬は、

・呉茱萸
・人参
・生姜
・大棗

です。

呉茱萸は、身体を温めながら、

「上にのぼった気」

を下げる生薬。

偏頭痛特有の、

・吐き気
・冷え
・発作性の痛み

に非常によく合います。

人参は胃腸を補い、生姜は胃を温めます。

大棗は全体をやさしくまとめる生薬。

シンプルですが、非常に切れ味のある処方です。

冷えによって、

「顔に向かって突き上がるような頭痛」

に使うことがあります。

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釣藤散

〜イライラ・のぼせ・高血圧タイプ〜

中高年の方で多いのがこのタイプ。

・血圧が高め
・イライラ
・頭重感
・めまい
・不眠
・肩こり

などを伴います。

漢方では、

「頭に熱がこもっている」

ような状態として考えます。

さらに面白いのは、

単純に“熱が強い”というより、

「胃腸が弱って、身体が疲れているのに、頭だけ熱を持っている」

タイプに使うことが多い点です。

つまり、

・ストレス
・疲労
・胃腸虚弱
・水滞

などが土台にあり、その結果として、

「頭に熱が上がっている」

状態ですね。

釣藤散の生薬

釣藤散には、

・釣藤鈎
・菊花
・石膏
・防風
・半夏
・陳皮
・茯苓
・人参
・甘草
・生姜

などが入っています。

釣藤鈎は、興奮した神経を鎮める生薬。

イライラ、のぼせ、血圧変動を整えます。

菊花は、頭や目の熱を取る生薬。

パソコン疲れや、目の充血を伴う頭痛にもよく使います。

防風は、

「風」

つまり頭痛やめまいを引き起こす不安定な症状を抑える役割があります。

石膏は熱を冷まし、のぼせ感を改善。

一方で、

半夏・陳皮・茯苓は、

「二陳湯」

という胃腸や痰湿を整える組み合わせ。

つまり釣藤散は、

・のぼせ
・水滞
・自律神経の乱れ
・胃腸虚弱

をまとめて整える漢方なのです。

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七物降下湯

〜疲れているのに、頭に熱が上がるタイプ〜

更年期の頭痛の方によく使います。

特に、

・更年期
・血圧変動
・ふらつき
・頭重感
・疲れやすい
・めまい

などの方によく合います。

特徴は、

「元気が足りないのに、頭だけのぼせる」

状態。

降圧薬だけではしっくり来ない方に、合うことがあります。

七物降下湯の生薬

七物降下湯は、

・当帰
・芍薬
・川芎
・地黄
・黄耆
・黄柏
・釣藤鈎

で構成されています。

ベースは“四物湯”。

つまり、

「血を補う」

ことが中心にある漢方です。

当帰は血流を改善し、身体を温めます。

芍薬は筋肉の緊張をやわらげ、肩こりや頭痛にも使われます。

川芎は、頭痛やめまいなど、頭部症状によく使われる生薬です。

地黄は身体に潤いを与え、消耗した身体を補います。

黄耆は“気”を補い、疲れやすさを改善。

黄柏は熱を冷まし、釣藤鈎はのぼせを鎮めます。

つまり七物降下湯は、

「弱った身体を補いながら、頭の熱を下げる」

漢方なのです。

更年期の、

・のぼせ
・血圧変動
・頭重感
・めまい

などで、とても使いやすい印象があります。

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川芎茶調散

〜首肩こりからくる頭痛〜

これは比較的急な頭痛で使うことが多い漢方です。

・首肩こり
・後頭部痛
・風邪っぽい頭痛
・緊張型頭痛

などによく使います。

特に、

「肩がガチガチで頭まで痛い」

というタイプですね。

川芎や荊芥、防風などが入り、

頭部の巡りを改善しながら、

「風邪っぽい頭痛」

を整えていきます。

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最後に

頭痛は、毎日の生活を大きくつらくします。

検査では異常がなくても、本人にとっては本当に苦しい症状です。

漢方は、

・天気で悪化する
・頭痛薬だけでは改善しない
・めまいや胃腸症状もある
・冷えやのぼせがある

そんな頭痛に、力を発揮することがあります。

「なんとなく不調」

を整えるのは、漢方の得意分野です。

気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

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